むち打ち(外傷性頚部症候群)
むちうちは、正式な医学用語では「外傷性頚部症候群」と呼ばれ、主に交通事故による追突や急激な加速・減速により、首がムチのようにしなることで発生する頚部外傷の総称です。
(日本整形外科学会HPより抜粋)
発生メカニズム
交通事故などの被追突時に頚椎が過度に伸展・屈曲することで、以下の構造に損傷が生じます
- 頚椎椎間関節
- 頚部の筋肉・靭帯
- 関節包
- 神経根
むちうちの主な症状
- 首の痛み・運動制限
- 背中の痛み
- 肩甲骨周囲の違和感
- 頭痛(筋緊張性頭痛が多い)
- 後頭部から側頭部にかけての痛み
- めまい、吐き気
- 耳鳴り
- 手のしびれ
- 視覚障害
症状の分類
- 軽度(捻挫型):筋肉・靭帯の損傷(約70-80%)
- 中等度(神経根型):神経根の圧迫・損傷
- 重度(脊髄型):脊髄の損傷
・整骨院での主な施術内容
1.手技療法(マッサージ)、筋肉の緊張緩和、血流促進、可動域の改善
2.電気療法、低周波治療器による筋肉の刺激、血行促進効果、自然治癒力の向上、痛みの軽減
3.温熱療法、ホットパック、赤外線治療
4.運動療法、ストレッチング、筋力強化、姿勢改善指導
整骨院での治療効果
- 筋肉の緊張緩和と柔軟性の回復
- 血流促進による疲労物質の排出
- 自律神経のバランス調整
- 可動域の改善
- 慢性痛の軽減
注意点
- まずは整形外科で正確な診断を受ける
- 重篤な損傷の除外が必要
- 医師との連携
- 急性期は過度な刺激を避ける
- 症状に応じた施術の調整が必要
治療上の重要なポイント
- 症状は事故後数日経ってから出現することがある
- 早期診断・治療が回復を早める
- 適切な初期対応が慢性化を防ぐ
治療期間(目安)
- 軽度:2-4週間
- 中等度:1-3ヶ月
- 重度:3ヶ月以上
日常生活での注意
- 適切な姿勢の維持
- 無理な動作の回避
- ストレス管理
- 十分な休養
※むちうちは適切な診断と治療により改善が期待できる疾患です。症状を感じたら早期に整形外科を受診し、必要に応じて整骨院での施術を併用することで、効果的な治療が可能になります。






