【肋間神経痛】(ろっかんしんけいつう)

肋骨と肋骨の間を走る「肋間神経」が刺激されたり圧迫されることで起こる痛み のことです。

肋間神経は胸郭の左右に12対あり、背骨(胸椎)から肋骨に沿って前方へと走行しています。
ここが何らかの理由で“過敏”になると、胸から脇、背中にかけて 鋭い痛み・電気が走る痛み・ピリピリした痛み が出ます。

主な症状

  • 肋骨に沿って走るような痛み(指1本でなぞれるように「線状」に痛いのが特徴)
  • 息を吸ったとき・咳・くしゃみで痛みが強くなる
  • 体幹をひねる・反るなどの動作で痛みが悪化
  • 背中~脇~胸にかけての片側の痛み
  • ピリピリ、ズキッ、電気が走るような痛みなど
    ※ 心臓や肺の病気と症状が似るため、鑑別が重要です。

原因

肋間神経痛の原因は多岐にわたりますが、柔整臨床で多いのは次のようなものです。

  1. 姿勢不良・猫背
    胸椎が固まり、肋骨の動きが悪くなる → 神経が引っ張られ痛みが出る。
  2. 背中・体幹の筋緊張
    とくに前鋸筋・広背筋・脊柱起立筋・肋間筋などの過緊張。
  3. 運動や作業による肋骨まわりのストレス
    重い物を持つ、急な動き、くしゃみなど。
  4. ヘルペスウイルス(帯状疱疹)
    神経が炎症を起こし強い痛みが出現。皮膚症状を伴うことが多い。
  5. 胸椎の可動性低下
    胸椎の歪み・ロッキングで肋間神経が刺激される。

【柔道整復師としての対処法】

  1. 筋緊張の緩和
    肋間筋、前鋸筋、大胸筋、広背筋、脊柱起立筋に対する手技療法
    触診で圧痛点(トリガーポイント)を確認しアプローチ
  2. 胸椎の可動性改善
    胸椎のモビライゼーション
    肋骨の挙上・下制の誘導
    呼吸運動を利用した調整
  3. 呼吸の改善
    浅い胸式呼吸が痛みを助長するため、深くゆっくりした腹式呼吸を指導
  4. セルフケア指導
    前鋸筋ストレッチ
    胸を広げるストレッチ
    猫背改善ストレッチ
    湿熱(ホットパック)で筋の緊張を緩和

「注意すべき危険な痛み」(鑑別)

次の場合は肋間神経痛ではなく、内科的疾患の可能性があるため医療機関の受診が必要です。

  • 左胸の締め付け+冷汗(心筋梗塞)
  • 呼吸困難、発熱、咳(肺炎・気胸)
  • 皮膚に水疱・赤み(帯状疱疹)